新竹取物語 1000年女王

1980年初出 松本零士
サンケイ出版ワクワクコミックス 全5巻

999に次いでテレビアニメ化されたヒット作ですが、個人的には失敗作とは言えないまでもそれほど優れた作品でもないのでは、ってのが正直なところ。

彗星が地球をかすめる事によって地球に危機が、ってところまでは良いんですが、そこに竹取物語を絡めるのはやはり無茶なのでは、と思う次第。

代々地球を影から治める1000年女王の存在もあまりに絵空事ですし、1000年盗賊の存在も含め、ストーリーが進むにつれて辻褄の合わないことやいきあたりばったりがどんどん増えていくのも大きなマイナス点。

そもそもプロット自体があまり練られているとは思えない、というのは言い過ぎでしょうか。

劇場アニメ版で見た東京が地面ごと浮かび上がるシーンが記憶に残っていたりはしますが、どちらかといえば低調な一作。

松本アニメにみんなが狂騒的になっていた時代の、供給不足を補うために祭り上げられてしまった作品、という印象ですかね。

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