2024 韓国
監督、脚本 ク・テジン

「恐怖の村」シリーズみたいなもの、と考えてほぼ間違いない あっ(察し)
韓国で心霊スポットとして有名な「ヌルボムガーデン」を題材に、オリジナルの怪異譚をでっちあげた心霊ホラー。
えー、自宅で視聴する前に「ヌルボムガーデンが実在のスポット」と知って、大きく気持ちが萎えたのは確か。
いうなればですよ、それって日本映画で言うところの犬鳴村(2019)やきさらぎ駅(2022)と企画立案の公式が同じなわけで、えてして多くの場合、ろくなことにならないのを私はよく知ってる。
ま、面白かったためしがないですよね、この手の試みって。
そもそも背景に何もないわけだから、あまたの心霊スポットには(例外はあるんだろうけど、例外はやばすぎて誰も近づかない)。
出どころの不確かな与太話がまことしやかに囁かれてるだけ。
そんなの、物語として膨らませようがないんであって。
多分ゼロから作ったほうが楽だと思うんだけど、制作側としちゃ知名度に寄りかかりたいんだろうなあ、ええ、わかりますとも。
思い返すなら、DVDのジャケット写真が妙に良く出来てるのもずるいよな、と思ったり。
わかる人にはわかるだろうと思うんですが、これ、ぱっと見、ホラー好きのアンテナがびんびん反応したりしませんか?ねえ、そこのあなた?
やばい、これはかなり怖いかもしれない・・・・汗、みたいな。
・・・・全然そんなことはなかったんだけどね、うん。
ていうか、ジャケ写みたいな構図は作中でなかったような気さえするんだけどね、うん。
結局、ヌルボムガーデンを礎にでっち上げたお話がつまらないことに尽きる、と言っていいでしょうね。
創意工夫を凝らしたつもりなのかもしれませんが、あれこれ捻りすぎてガチャガチャしてるだけ、と私は思った。
とりあえず怪異の数々がね、よくわかんないメンヘラのたたりとしか思えない時点で興ざめなわけですよ。
役回りがはっきりしないキャラ(霊媒師風のオヤジとか)がいることや、現実味に乏しい(警官がたった1人で被疑者を護送するとか)のも気になった。
ジャンプスケアにやたら夢オチ使うのもゲンナリ。
「はっ!・・・・夢だったのね・・・」って、何回やりゃ気が済むんだ、って。
脚本を練り直すところからやり直したほうがいい、というのが正直なところ。
ちなみに今、調べてみたら、監督のク・テジンって、元々プロデューサーだった人らしいです。
ああ、そういうことか、と。
誰も引き受けなかったのか、「俺にも出来る」と勘違いしちゃったのか、どっちなんでしょうね。
どうあれ、ここんとこ立て続けにはずしてばかりだなあ、と遠い目になる今日このごろでございます。
ねじレート 50/100