1968~74年初出 松本零士
朝日ソノラマサンコミックス

<収録短編>
ゼスラス第3紀
太陽系狙撃兵
天地創造第二番
オルバース
幽霊夫人
ネアンデルタール
マシンナーバン
冬眠惑星
大魔女王第3紀
火星令嬢
2015年現在、この短編集以前の作品も刊行されていますが、私が若い頃は作者の68年以前の著作って、書店では見かけませんでした。
なかなか現代の審美眼でははかれないものがあるのは確かなんですが、機械人間であったり、戦場ものであったりの、後の松本零士を語る上でのキーワードはすでに散見されます。
SFを描こうとする意欲は豊潤だったと思います。
この時点ではとても国民的ヒットを飛ばす漫画家になるとは予想もつかない、といったところでしょうか。
なにもかもが未成熟で、お世辞にも良く出来てるとは言えない。
熱心なマニア向けの1冊ですね。